仏具修理 洗浄
宗派によってお仏壇が異なる様に、お仏壇の仏具も宗派によって異なります。
素材としては、金属製・木製・PC(プラスチック)製等があり、それぞれ塗装やメッキ・金箔・金粉・蒔絵・刺繍等の加工が施されています。
当社では御本尊の修復から蒔絵の修復まで全て行います。
施行例
極彩色
こちらの弘法大師様は、明治期に寺院様が参拝される方の為に制作された千体の内の一体です。
厨子に入っておられますが、厨子には通し番号が入っていました。
経年の汚れや塗装の剥がれ、右手の損傷等、台座を含め修復致しました。
汚れを払います。丁寧に処理をしないと更なる欠損を招きますので、柔らかい筆等で慎重に行います。
塗装面をならした後、下地を塗ります。乾燥する間に台座に彩色を施します。
下地が乾燥したら極彩色を施します。法衣の皺も一本一本描いてゆきます。
お顔を描かせていただく時は緊張します。
この後、念珠、厨子の修復を行い完成です。
厨子入り仏像修理
こちらはお仏壇の中に祀られていた小さな厨子です。
何十年か前に一度、お仏壇のお洗濯をされており、その際にこの厨子も塗替えを行っている様なのですが、施工があまり良くなく状態も悪いのでこちらも解体し、塗替え・金箔の貼りなおしを行いました。
(施工前) (施工後)
木地が割れていたり、蝶番金具が切れていたりと随分と手間は掛かりましたが、仏様が綺麗になる喜びはひとしおです。
仏具修理・洗浄
前卓は置いてある花立からこぼれた水で塗装が傷んでいる事が多い仏具です。
仏具そのものの重量もあるので余計に痛み易いのかも知れません。
下地まで塗装面が剥離しています。塗装を剥いでから穴埋めし再塗装を行います。
木地を均して下地を作り、それでも表面に凹凸がある箇所をパテで埋めていきます。
その後、再度表面を研磨し塗装を行います。質感を出す為に何度か塗装を重ねます。
塗装した後に筆返しの部分等に金箔を貼ります。
周りが写り込んできます。
この後、金箔部分の最終仕上げを行い、金具の有る物は釘で打ち付けます。
仏具に使用される金具は大変小さな物です。この小さな金具も全てお仏壇と同じ、24金メッキを施します。
この小さな金具、一つ一つを釘で打ち付けます。
仏具が小さい為に、釘を打った時に木地を割り易いので慎重な作業が必要となります。